防御率、勝星、奪三振の投手三冠。火国サラマンダーズ所属、九州独立リーグで現在無双中の芦谷投手は本学の卒業生であり、また、スペイン語の履修者でもありました。そして彼の授業を担当していたのは本職です。

そんな縁もあり、入団を直前に控えた昨冬、九大生としては前代未聞の進路選択をした彼への餞で、熟成した赤身肉をご馳走しました。肉を頬張りながらの会話は最先端の野球論、トレーニング論といった具体的な話題から始まり、勝つこと、負けること、勝負しないこと、というポエミーなところを経由し、最終的には好きなアントニオ猪木の名言というテーマに着地しました。そしてこの際、我々2人の好きな猪木語録の頂点は
この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし
踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ
で一致していたことが明らかになりました。本職も、文系なのに大学院という、それなりに、わんぱくな進路選択をしたわけですが、社会のレールから脱線しようとする際、この猪木先生のお言葉は胸に沁みるのですよね(正確には、一休和尚のお言葉を猪木が引用したということらしいですが)。
この時、「危ぶむなかれ」などと声に出してしまったせいで、昨冬の本職はとてもアツい気分でいたのでした。さらに、まずいことに、当時の本職の手元には二件の国際学会の発表募集要項がありました。
一件はイタリアはヴェローナでのスペイン語教育学会
もう一件はスペイン、サラマンカでのガチガチの対照系の言語学の学会
この二件は本学夏休み期間のほぼ同時期に開催されるとのことで、どっちに行こうかと悩んでおりました。場所も最高だし、テーマもモロに本職の関心領域です。未知のパスタ・ピザを食べまくれるイタリアか、里帰り的な気分も味わえるであろうスペインか、と。
しかし、かつての教え子から闘魂を注入されたことで、
明らかにキャパオーバーであるがイタリアとスペインで学会のダブルヘッダーをしたらどうなることか 危ぶむなかれ (以下略)
と考えるに至り、気づいたら両学会に出場申し込みをしていたのでした。
無事、ありがたいことに、両申込みは受理され、12泊14日、血を吐きながら続けるマラソンのようなイタリア、スペイン出張が決定。実に三年半ぶりのヨーロッパ出張。その模様を今後、ちょこちょこお伝えしていく所存です。君は刻(とき)の涙を見る
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